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現地レポート

留学中の先輩たちが、日本と海外の生活の違いや、大学の授業やホームステイ先での生活など、現地の様子をお伝えします。

先輩体験談「まだまだ続くコロナ影響! コロナが続いても海外大進学はできる?①」

編集部
現地レポーター: 編集部 さん

海外大を目指したい気持ちはあっても、まだまだコロナによる規制の状況は続いている現在。「本当に留学できるのかな?」と心配になっている方もいるのではないでしょうか。そこで今回からは、「現地のコロナ状況、それによる先輩の考え方の変化から、海外大進学・留学をどう考えたらいいと思うか」を4人の先輩にお聞きしていきます。まず1人目はカナダ トロント大学のToko M.先輩にお話をうかがいました。

■お話をうかがった先輩 (海外進学・留学ラボ協力隊)■

Toko M. 先輩 / カナダ・トロント大学(University of Toronto)

海外進学をした理由は、住んだことのない環境に身を置くことで、育ってきた環境との違いに気づき、自分のバックグラウンドについて理解を深めるなど、海外での学びは人として成長できると思ったから。現在は、アート&サイエンスを専攻。コロナ禍の現在は、日本でオンライン授業を受けている。

 

Q.  大学のコロナ対応や方針は?今後の最新情報も教えてください!

A.  すべてオンラインだった去年と比べて、対面の授業が多くなってきています。

 私が入学した2020年の秋は、全ての授業がオンラインで実施されていました。そのため、試験ももちろん全てオンラインで行われました。今年、2021年の秋からは少しコロナ感染の状況もおさまってきたということもあり、 半分以上のクラスが対面になっています。

私が2020年12月にトロントへ渡航した際には、寮の2人部屋が全て1人部屋になっていて、通常なら皆がたくさん集まるようなコモンルームも3人まで…などと張り紙がしてありました。食堂は閉まっていて、好きな料理を箱に詰めてもらい、それを寮に持って帰って食べる形式をとっていました。寮内の消毒、自分の部屋の外でのマスク着用、人数制限など、対策が徹底されていて、大学の仕組みとしてコロナへの対応は整っているなと感じました。

最新情報としては、来学期(2022年1月以降)も変わらず半分以上のクラスが対面、残りはオンラインで授業は実施されるそうです。私は今、日本からリモートで学んでいるのでオンライン授業で続けていく予定です。

 

Q.  先輩が感じた、コロナによる学生生活への影響は?

A.  大々的な交流イベントがなかったのは残念でしたが、寮では他国の留学生と友達になれました!

 コロナの影響で大きいと感じたものの一つは、“オリエンテーション”でした。本来は5日間ほど対面でレクレーションをしたりするイベントです。入学する学生にとっては、待ちに待った大学生活のスタートを感じる時間。授業の案内を受けてこれから大学で学ぶことへの期待がどんどんと広がり、色んな人と出会い、雰囲気を楽しめる期間なんです。でも、昨年と今年は全てオンラインで行われたため、どうしても盛り上がりに欠けていたように感じました。

寮生活にももちろん制限が多かったです。自分の住んでいる寮以外は立ち入り禁止、食堂での飲食禁止などといったルールがありました。寮でも本来であれば、新入生を歓迎するようなイベントが寮ごとに開催され、別の寮の学生たちとの交流も積極的に行われているのですが、私が入学したタイミングはコロナ感染が本当に心配されている世界的パンデミックの時期だったので、特に寮外での交流は少なかったです。

ただ、プラスなこともありました!寮に住む学生がほとんど留学生だったのでさまざまな国の学生(インドに香港、オランダなどほんと多様に!)と友達になれたことです。オンライン授業で誰ともリアルに会わず、交流イベントがなくても、寮にいると海外に進学した雰囲気を感じられていました。残念ながら今は日本に一次帰国しているのでその雰囲気を早くまた感じられたらと願っています。

 

Q.  コロナによって感じる、留学生の「進路」への影響は?

A.  日本で受ける時差オンライン授業…辛かったけど、おかげで新しい目標に目覚めました!

 個人的に、進路への影響は大きかったです!というのも、日本でオンライン授業を受けるには夜中、課外活動をするには昼間…という毎日が続きとても両立が難しかったから。そして、それを続けていることで一時期睡眠障害になってしまいました。でも、実はその影響で、将来は精神科医になりたいと考えるようになり、現在はアメリカの医学部(北米の学生は、学部卒業後に医学部に進学します)を目指しています!

コロナのこの時期に海外進学をしていなかったら、「医学部に行きたい」と目標が変わることもなかったので私には相当影響があったと思います!

 

Q.  コロナによってご自身の“価値観”に変化はありましたか?

A.  会えないからこそ、“自分の周りの人が大切である”と感じるようになりました!

 コロナの影響により、人と容易に会えなくなったことは自分の価値観に良い変化をもたらしたと思います。会えないからこそ、自分にとって大切な人の存在に気づくことができました。会えない時に電話をしたり、手紙を書いたりする頻度が増え、空間は離れていてもそういうツールを通して密になっていく感覚を覚えました。以前よりは出会う人の数は少ないですが、その分深い関係を築けたと感じます

 

Q.コロナ禍はまだ続きそう。「留学できる?」と不安に思う後輩にメッセージを!

A.  どんな状況でも、与えられた環境で、今しかできないことを大事にしてほしいです!

1番大切なのは、「どこの国や大学に行くか」ではなく「たどり着いた先で何をするか」だと思います。与えられた環境で最大限、自分の理想的な学びをするために、今しかできないことをすることをおすすめします。今、私は一時帰国をしていますが、オンライン授業を通して海外の大学に通え、授業をしっかり受けられています。そして、海外の大学とつながることで新たな夢も見つかりました。これは海外に進学をしていなかったらできなかったことです。与えられた状況で学んでいたら、そんな新たな発見もあります。

また、海外に行く意味として、「自立できること」や「日本では出会えない人や景色に出会えること」などがあると思いますが、日本にいるうちに家族との時間や、日本でしか会えない友達や先生、先輩との時間を楽しむと良いと思います!私はそう思って、海外に進学しながらも日本で大切な人たちと良い関係を築いています。


 

いかがでしたか?

Toko M.先輩は、自分が置かれている状況に悲観的にならずに新たな目標を見つけるなど、常に積極的なマインドで学ばれていることが印象的だったのではないでしょうか。コロナ禍に入学をし、進学国のカナダ、日本の両方で学んでいる先輩ならではのお話でした。次回は、アメリカ オレンジ・コーストカレッジに通うTakumi N.先輩のお話をお届けします。

 

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※この記事でご紹介している内容は2021年12月10日現在の情報に基づいています。

 

レポートテーマ:
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